レビューサイトは信用できる?自分の感じたことを大事にしよう!

こんにちは!

2020年は年間800本ペースで映画を鑑賞している高橋慶舟です。

前々回は『映画をお勧めするのは難しい』ということを紹介し、前回は『映画の受け止め方は人それぞれ』という話をしました。

 

今回はレビューサイトについて私見を述べます。

レビューサイトは信用できる!?

的外れなレビューに注意しよう

映画のレビューサイトにはたくさんの評価がつきます。

10件くらいの映画もあれば、10000件ものレビューの作品もあり、多種多様です。

もちろんレビューの数が多いのが名作というわけではありませんし、少ないレビュー数でも素晴らしい作品はたくさんあります

 

こういったレビューサイトは誰でも意見を書き込めるのが良いことですが、それらは玉石混交であるので全ての評価を盲信してはいけません。

映画ではありませんが、食べログの金銭授受やAmazonの業者による書き込みで問題になった件もありますね。

 

こういったレビューを見て騙されないで欲しいのですが、極端な評価は特に目につきやすいです。

中でも特に低評価についてですが、それが的を射ているなら、いくら低評価でも問題はありません。

しかしそうでないレビューもあるので、注意が必要です。

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ラストレター

たとえば『ラストレター(2020年 日本)』に対する低評価のレビュー。

この『ラストレター』は超名作恋愛映画『Love Letter(1995年 日本)』の岩井俊二監督の2020年最新作で、『Love Letter』に対するアンサー映画でもあります。

※以下、作品の内容について多少のネタバレがあります。


映画の中で福山雅治さんが演じる乙坂鏡史郎が、亡くなった元彼女の未咲が住んでいたアパートを訪れます。

このシーンの前に、未咲の妹に「大学時代に付き合っていた」「家は分かるよ。前に手紙送ったことがある」と発言しており、部屋の前で辺りを見回しながら「確かここだった……」と呟いています。

スマホをちらちら見ながら歩いている描写が途中にあったので、ナビ頼りなのでしょう。

 

そのアパートでは驚くことに、未咲が乙坂と別れた後に結婚したろくでもない旦那が、違う女と共に今も住んでいました。

「なんで家が分かったんだ」と聞かれた乙坂は、「昔、未咲から年賀状が届いたことがあって」と説明します

 

こんなシーンなのですが、なんと低評価の理由になっていました。

☆1レビュー「別れた彼に、普通なら年賀状は送らない!」(一部抜粋&意訳)

 

劇中では、乙坂と未咲に何があって、どのように別れたのかは一切語られません。

そんな二人を、自分が思う恋人の在り様に当てはめて評価するのは、おこがましいことではないでしょうか。

 

さらに言うと、本当に未咲から年賀状が送られたかどうかすら分かりません。

ろくでもない元旦那相手ですから、乙坂が誤魔化そうとしたことも考えられます。

 

もっとネタバレをしてしまうと、未咲に送っていた手紙というのは乙坂が書いた小説です。

章が書きあがるたびに未咲に送り、未咲はそれを死ぬまで大事に取ってありました。

 

エンディングまで観てここまで知れば、年賀状を送ったにしろ送ってないにしろ、☆1の理由にはならないでしょう。

閉鎖病棟--それぞれの朝

『閉鎖病棟 -それぞれの朝-(2019年 日本)』に対する低評価レビューです。

この『閉鎖病棟-それぞれの朝-』は1994年に発行された小説が原作で、それぞれが抱えたものと向き合い、前向きに人生を生きようとする人たちの話です。

※以下、作品の内容についてネタバレがあります。


裁判員制度

作中で殺人事件の裁判シーンがあります。

☆1レビュー「殺人事件なのに裁判員がいないなんておかしい!」(一部抜粋&意訳)

 

間違ってはいない意見ですが、それは舞台が現代であればです。

先に述べた通り原作小説は1994年発売ですし、映画の設定は2006年~2008年ごろです。

これはちゃんと映画製作中に述べられています(参照:シネマトゥディ)。

 

そして日本の裁判員制度が始まったのは2009年です。

この映画の時代設定であれば、裁判員がいる方がおかしいと気付きますね。

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精神病院の実情

もう一つ紹介しましょう。

劇中では精神病院に患者が押し込められて、まるで異常者を隔離するような描写があります。

☆1レビュー「病人と医療従事者をバカにしてる!私は精神病院に勤めてるけど、こんな病院が現実にあったらとっくに法的に処分されてるわ!」(一部抜粋&意訳)

 

しかし何度も申し上げますが、この小説は1994年発刊です。

のみならず、作者の帚木蓬生(ははきぎほうせい)先生は現役の精神科医として体験したことを素地にして、1983年頃から執筆しています。(参照:シネマトゥデイ)。

過去に実際にあったことですし、現代と同じ感覚で観る方がおかしいですね。

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一番恐ろしいこと

いかがでしたでしょうか。

信用できない低評価のレビューを、一部ですが紹介しました。

 

このように、観た人が作品の内容や背景を理解できずに減点をすることがあります。

しかし、それらは別に良いのです。

受け取り方は人それぞれですから、観たこと感じたことを自由に書いて良いのです。

 

しかし問題なのは、このようなレビューが『役に立った』と評価されて上位に表示されていることです。

しっかりと映画を観ることができない人が我が物顔でレビューしたことが、大多数の人に支持される。

これの何が恐ろしいか。

 

『そのレビューを真実と思い込んで素晴らしい映画に触れる機会を失ってしまう人が出る』

 

それこそが、真に恐るべきことでしょう。

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レビューを見るのは映画鑑賞後

レビューサイトには的外れな意見が存在することについて、紹介しました。

もちろん低評価になるべくしてなる作品もありますし、的を射ているレビューもたくさんあります。

そんな中で私が個人的におススメしているのは、『レビューサイトを見るのは映画鑑賞後にしよう』ということです。

 

良きにしろ悪しきにしろ、自分で感じたことが大事です。

それが自分という人間を豊かにして、より成長させてくれます。

 

レビューサイトを見るのはあくまで補足程度にした方が、映画を観る力も養えますしね!